「予想は当たったのに、残ったお金は少なくなっている」
競艇を始めたばかりの人が、戸惑いやすいのがこの状況です。舟券が的中しても、払戻額より購入額が多ければ収支はマイナスになります。大切なのは、何回当てたかだけでなく、いくら使って、いくら戻ってきたかです。
この記事では、購入点数と収支の関係、買い目を絞る考え方、レース場の情報やAI分析の活用方法を解説します。
的中しても赤字になる「トリガミ」とは?
例えば、3連単を1点100円で10点購入すると、購入額は1,000円です。そのうち1点が的中して800円が払い戻されても、収支は800円−1,000円=マイナス200円です。このように、的中しても払戻額が購入額を下回ることを「トリガミ」と呼びます。
同じ的中舟券を含む買い方を比較してみましょう。

| 購入点数 | 購入額 | 払戻額 | 舟券収支 |
|---|---|---|---|
| 3点 | 300円 | 800円 | +500円 |
| 8点 | 800円 | 800円 | 0円 |
| 10点 | 1,000円 | 800円 | −200円 |
すべて1点100円で購入し、8.0倍の舟券が1点的中した仮の計算例です。実際の予想実績ではありません。
3点ならプラス500円、8点なら収支ゼロ、10点ならマイナス200円。同じ的中でも、購入点数によって結果が変わります。
ただし、点数を減らせば必ず得になるわけではありません。削った買い目が的中すれば、払戻額はゼロです。点数を絞ることと、的中の可能性を残すことをセットで考えましょう。
的中率と回収率は別の数字
的中率は「購入したレースのうち、何レース当たったか」。回収率は「使った舟券代に対して、いくら戻ったか」を表します。
- 的中率=的中したレース数÷購入したレース数×100
- 回収率=払戻額の合計÷舟券購入額の合計×100
- 舟券収支=払戻額の合計−舟券購入額の合計
例えば、10レースで毎回1,000円を使い、8レース的中したとします。的中率は80%ですが、払戻額の合計が8,000円なら、回収率は80%、収支はマイナス2,000円です。「よく当たる」と「お金が増える」は同じ意味ではありません。
有料情報を利用した場合は情報料も必要です。実質収支=払戻額−舟券購入額−情報料などの費用。舟券だけではプラスでも、情報料を差し引くと赤字になることがあります。
6艇でも、3連単には120通りある
競艇は通常6艇で行われます。しかし、どの舟券を買うかによって当てる条件は異なります。

| 種類 | 当てる内容 | 6艇立ての組み合わせ数 |
|---|---|---|
| 2連単 | 1着・2着を着順どおりに当てる | 30通り |
| 3連複 | 1~3着に入る3艇を順不同で当てる | 20通り |
| 3連単 | 1~3着を着順どおりに当てる | 120通り |
これは組み合わせの数であり、それぞれが同じ確率で出るという意味ではありません。出典:BOAT RACE公式ガイド。
「6艇しかいないから簡単」と考えて買い目を広げると、購入額はすぐに増えます。3連単で3艇のボックスを買えば6点ですが、4艇のボックスなら24点。1点100円でも600円から2,400円へ増えます。1艇追加しただけで購入額は4倍です。
競馬や競輪との当たりやすさは、出走数や券種などで変わります。6艇という数だけで、他の競技より利益を出しやすいとは判断できません。
堅い舟券でも、損失が小さいとは限らない
人気の組み合わせを買えば安心、と思っていませんか。低い配当を狙う買い方では、的中時の利益が小さくなり、1回の不的中でそれまでの利益が消えることがあります。
毎回1点に1,000円を購入し、確定オッズが毎回1.5倍だったと仮定します。
| 結果 | 購入額 | 払戻額 | 収支 |
|---|---|---|---|
| 的中1回目 | 1,000円 | 1,500円 | +500円 |
| 的中2回目 | 1,000円 | 1,500円 | +500円 |
| 不的中1回 | 1,000円 | 0円 | −1,000円 |
| 合計 | 3,000円 | 3,000円 | 0円 |
2回当たって1回外れただけで利益はゼロになります。人気の舟券が悪いという話ではなく、当たりそうかに加えて、配当が購入額に見合うかを見る必要があるということです。外れた分を取り戻すために購入額を増やすと、次の不的中時の損失も大きくなります。
買い目は、理由を持って絞る
避けたいのが「安くしたいから何となく削る」という方法です。まず、どのような展開を予想しているのかを言葉にしてみましょう。
- 1着候補を選んだ理由は何か
- 2着と3着の順番まで判断できるか
- 想定が崩れるとしたら、どのような展開か
- 追加する買い目に、具体的な根拠があるか
3連単で着順を広く押さえるより、予想の内容に合った2連単や3連複を検討した方が整理しやすい場合もあります。ただし、券種を変えれば的中条件も配当も変わるため、必ず有利になるわけではありません。
同じ金額を各買い目に配分し、1点が的中する通常の場合、購入点数をN点、的中した舟券のオッズをO倍とすると、回収率=O÷N×100%です。10点買いで8倍が的中した場合は80%。購入前に、どの買い目が当たると赤字になるのかを確認できます。
判断がつかず買い目ばかり増えるレースは、買わずに見送ることも選択肢です。
「高配当」と「期待値が高い」は違う
高い配当の舟券を買えば回収率が上がる、というわけでもありません。当たる可能性が低ければ、不的中が続くことがあります。期待値は「その確率と配当の組み合わせが、支払う金額に見合うか」という考え方です。
1点に100円を購入する仮の例で、的中確率を20%、オッズを6倍と仮定すると、0.20×600円−100円=期待収支プラス20円。しかし本当の的中確率が10%なら、0.10×600円−100円=期待収支マイナス40円です。
難しいのは的中確率を正確に見積もることです。自信があることと実際の確率が高いことは同じではありません。また、発売中のオッズは確定値ではありません。公式サイトでも締切時オッズは発売票数の集計完了時点の値と説明されています。BOAT RACE公式オッズ案内。
低リスクで大きな利益を得られる舟券が、いつでも存在するわけではありません。期待値は勝利の保証ではなく、判断を整理するための考え方です。
レース場・風・選手の情報を買い目の根拠につなげる
買い目を絞るには、人気順だけでなく予想の材料を整理することが大切です。レース場ごとの水面の特徴、当日の風向き・風速、選手のコース別成績、進入や展示の様子などが確認項目になります。
情報をたくさん集めるだけで終わらせず、「この情報があるから、どの展開を重視するのか」「その展開なら、どの買い目を残すのか」と判断に結び付けます。風だけ、選手の知名度だけといった単独の要素で決め付けることも避けましょう。
当サイトの競艇場ガイドや選手の記事も、予想の根拠を整理する際の参考にしてください。
AIや予想サイトは、判断材料を補うために使う
自分だけでは確認しきれない情報を整理するとき、AIや予想サイトを参考にする方法もあります。AIには成績データの整理や条件別の比較を手伝わせることができます。予想サイトの買い目と、自分の予想が違う理由を考えることも検証の材料になります。
ただし、AI分析や予想サイトを利用するだけで回収率が上がるとは限りません。AIが古い情報や誤った情報を使うこともあり、「AI搭載」という説明だけでは予想の精度は分かりません。的中画像だけで判断せず、次の点を確認しましょう。
- 買い目がレース前に公開・保存されているか
- 不的中も含めて記録されているか
- 購入点数と1点あたりの金額が分かるか
- 情報料を差し引いてもプラスか
- 一部の好成績だけを抜き出していないか
外部の買い目を次々追加すると、点数が増えて回収率を下げる可能性もあります。まずは購入せずに記録して比較する方法もあります。当サイトの無料予想の検証結果一覧でも、事前に保存した予想と事後照合、机上収支と実購入を区別しています。
最後に確認したいのは「いくら残ったか」
競艇の収支を考えるうえで必要なのは、的中数だけを追いかけないことです。購入前には点数と総額を確認し、購入後は払戻額だけでなく、その日に使った金額すべてを記録しましょう。
点数を絞る目的は、無理に少ない買い目で勝負することではありません。根拠の薄い買い目を増やさず、配当と購入額の関係を把握することです。
「当たったか」に加えて、「全部でいくら使い、いくら戻ったか」を見る。これが回収率を理解する第一歩です。舟券は20歳以上で、生活費と分けた予算の範囲にとどめ、損失を取り戻すための追加購入は避けましょう。
図解は当サイト作成。金額例は説明用の仮定であり、予想実績や利益を保証するものではありません。


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[…] ランの購入検証は行っていません。採算を比較する際は、払戻額から舟券代だけでなく情報料も差し引く必要があります。考え方は的中と回収率の違いを解説した記事で紹介しています。 […]