スジ舟券(筋舟券)とは、1着に予想した艇の攻め方から、2着・3着の相手を考える方法です。同じ4号艇を1着に考える場合でも、「まくり」と「差し」では、ほかの艇が通れる場所が変わります。
号艇の組み合わせだけを覚えると、進入や展開が違うレースにも当てはめてしまいます。この記事では、基本の早見表、図で見る展開、買い目の点数、スジどおりにならなかった実例を順に説明します。
スジ舟券とは?軸とヒモの意味
「軸」は予想の中心にする艇、「ヒモ」はその相手です。1着を固定する3連単なら、ヒモは2着・3着の候補を指します。ヒモという言葉だけで着順が決まるわけではありません。
例えば「4がまくって勝つ」と考えるなら、その攻めに乗れる外側の艇を相手候補にします。「4が差して勝つ」なら、先に回った内側の艇が残れるかも見ます。勝つ艇だけでなく、どう勝つかまで考えるのがスジ舟券の出発点です。
公式の決まり手は、勝った艇の勝ち方を表す記録です。レース前には確定していません。用語の意味はBOAT RACE公式「決まり手」でも確認できます。
スジ舟券の早見表|展開別に見る相手候補
以下は枠番どおりに進入した場合の、展開を考えるための例です。出現率のランキングや、毎回そのまま買うための表ではありません。前づけなどで進入が変わった場合は、号艇番号ではなく実際のコースから考え直します。
| 1着の想定 | 相手を考える例 | 確認すること |
|---|---|---|
| 1号艇の逃げ | 差す2、外を回る3 | 2・3のスタートが遅れるなら外側の攻めも見る |
| 2号艇の差し | 先に回った1、外側の3 | 1がターン後に残せるか、3に追走する余地があるか |
| 2・3号艇のまくり | 攻める艇の外側 | まくられた内側の艇が立て直す可能性も残す |
| 3・4号艇のまくり差し | 先に回った1、攻める艇の外側 | 差す隙間と、ほかの艇の進路を分けて見る |
| 4号艇のまくり | 外側の5・6 | 外側が追走できるか、内側が残らないか |
| 5・6号艇の攻め | 内側で残る艇と、攻めに続く艇 | 外から勝ったという理由だけで相手を固定しない |
2着候補を決めたら、3着は別に考えます。2着争いで競り合った艇の内側を、別の艇が抜けてくる展開もあります。
図で見る4号艇のまくり|外側に展開が向く理由
ここでは、3号艇がスタートで遅れ、4号艇が外から攻める展開を例にします。スタートで遅れることを「凹む」と呼びます。

4号艇が3号艇の前へ出てまくりに向かうと、内側の艇は進路や引き波の影響を受けます。一方、5号艇が4号艇についていければ、攻めの後にできたスペースを使う展開が考えられます。

この想定から「4-5」を候補にするのが、スジの考え方です。ただし、5号艇自身のスタートが遅れたり、ターンが流れたりすれば成立しません。4号艇の強さだけで5号艇まで評価しないことが大切です。

逆に4号艇が差す想定なら、先に回った1・2・3号艇がどこに残るかを考えます。「4号艇が勝つ」という予想が同じでも、相手候補は変わります。攻め方の違いは差し・まくりが決まる代表的な展開も参考にしてください。
1〜6号艇を軸にする場合の見方
1号艇が逃げる場合
まず2号艇の差しと3号艇の外からの攻めを比べます。2号艇が遅れれば3号艇が攻めやすくなり、3号艇が遅れれば4号艇に攻める余地が生まれます。イン逃げの想定でも、2着を2・3号艇だけに固定する理由にはなりません。
2号艇が差す場合・まくる場合
差しなら1号艇が先に回って残る展開、まくりなら外側の3・4号艇が続く展開を比べます。内側の艇をどこまで評価するかは、ターンの形や機力も含めて考えます。「まくられた1号艇は3着にも入らない」とまでは言い切れません。
3号艇がまくり差す場合・まくる場合
まくり差しを想定するなら、1号艇が先に回るコースと、3号艇が入る隙間を考えます。まくりを想定するなら外側の4・5号艇が追走できるかを見ます。いずれも、1号艇が残る可能性を号艇番号だけで切らないようにします。
4号艇がまくる場合・差す場合
図のように外側の5・6号艇に目が向くまくりと、内側の残り方を見る差しを分けます。4号艇がまくっても2着が必ず5・6号艇になるわけではありません。次の実例でも、この点を確認します。
5号艇が攻める場合
5号艇がどの艇の動きを利用して攻めるかを考えます。6号艇が追走する形もあれば、1号艇など内側の艇が残る形もあります。「5が勝つなら相手は1・6」と固定する前に、内側の艇の位置を確かめます。
6号艇が攻める場合
6号艇からの攻めでは、内側の5艇がどう動くかで相手が変わります。進入も含めて展開が絞れない場合は、無理にスジを決めない方が自然です。6号艇を1着にして残りを2・3着へ総流しすると20点になり、相手を絞った予想とはいえません。
公式結果で確認|4号艇のまくりでも2着は2号艇
2026年9月7日の児島3Rは、4号艇・後藤翔之選手が「まくり」で勝ち、着順は4-2-5でした。同日の6Rは4号艇・永井源選手が「まくり差し」で勝ち、4-1-3となっています。出典:BOAT RACE公式・児島の結果一覧。
3Rを「4がまくるなら2着は5・6」と絞ると、1着と攻め方が合っていても外れます。勝ち方を読めることと、2着・3着まで当たることは別です。この2レースは考え方を確かめる実例で、出現率を算出したものではありません。
買い目の読み方と点数|3着は流せばよい?
「1-23-23456」は、1着が1号艇、2着が2・3号艇、3着が2〜6号艇という意味です。同じ艇が2着と3着を兼ねる組み合わせは除きます。
- 1-2-3、1-2-4、1-2-5、1-2-6
- 1-3-2、1-3-4、1-3-5、1-3-6
この例は合計8点です。各100円なら800円、各500円なら4,000円になります。「4-56-12356」も、2着ごとに3着候補が4艇なので8点です。
3着を広げれば、その範囲の着順は拾えますが、点数と費用も増えます。例えば8点を各100円で買って払戻が600円なら、的中しても収支は200円のマイナスです。これは計算例で、実際の購入結果ではありません。
そのため「3着はいつも総流し」と決めず、相手を広げる理由と総額を一緒に考えます。詳しくは購入点数と回収率の基本をご覧ください。
スジを当てはめる前に確認すること
- 進入:枠番どおりに並ぶか。前づけがあるならコースから見直す。
- スタート:誰が攻められる位置に出るか。展示の並びが本番でも再現するとは限らない。
- 機力と旋回:攻める艇だけでなく、相手候補がついていけるか。
- 水面:風や波で想定したターンが難しくならないか。
- 点数:相手を足すたびに、総額と払戻の釣り合いを確認する。
展示の確認方法はスタート展示・展示航走の見方、水面の違いは競艇場の水面と特徴で説明しています。
まとめ|号艇の暗記より、相手が残る理由を見る
スジ舟券は、1着艇の攻め方と相手の進路をつなげて考える方法です。早見表を出発点にしながら、実際の進入、スタート、機力で候補を見直します。2着・3着が残る理由を説明できないときは、買い目だけを増やさず、展開の想定に戻って考えてみてください。


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