今回は徳山競艇場の特徴やデータ、傾向について詳しく掘り下げて解説していきます。
山口県の周南市の南部、粭島(すくもじま)への入り口にある競艇場です。
笠戸湾の奥深くに位置し、インコースの成績が非常に高い競艇場として知られています。
次項から徳山競艇場の特徴について解説していきます。
徳山競艇場の基本情報
徳山競艇場の概要
徳山県周南市にあるボートレース場で瀬戸内海に面した海上にある水面です。
1コースがとても強い水面で、1コース1着率は65.3%。入着率は87.3%と全国でもトップクラスに高い数値となっています。(2020/5/1~2021/4/30集計)
上記の値はインの強い大村競艇場に次いで高く、イン優勢の番組が多く組まれているのも徳山競艇場の特徴です。
マスコットキャラクターはスナメリをモチーフとした「すなっち」。
徳山競艇樹の近海に生息し、極稀ではありますが競争水面にも入り込む事もある小型のイルカ種のスナメリが採用されており、徳山競艇場の入場口にはキラキラにデコレーションされたすなっちと写真を撮れるスポットもあります。
同じイルカのマスコット、住之江のジャンピーと似ているため若干影は薄く感じますが個人的にはすなっちのほうが可愛くて好きです。
徳山競艇場の水面・特徴
コース形状
(引用:ボートレース徳山公式サイト-水面特性・進入コース別情報)
目につくのはバック側の広さ。
スタート地点60m→第1ターンマーク側45mで振り幅は15mと大きめではありますが、バック側は弧を描く形ですが130m超と全国トップクラスの広さを誇ります。
インコースでも1マークを思い切ったターンができ、後述の風向きや風速が安定しているため1コースの1着率は非常に高め。
その分捲りは効きにくい水面ですが、全速で捲りが決まった時は高配当が飛び出すシーンもあります。
2マーク側、本番ピットは斜めピットで112mと標準的。
インが強い競艇場で枠番主張する選手が多く、インコースまで前付けされる事は少なめ、入れ替わってもアウトコースといった感じです。
水面・風の特徴
水質
下関・児島・宮島・丸亀競艇場と同じく、瀬戸内海を利用した競争水面で水質は勿論「海水」です。
瀬戸内海に面した競艇場は干満差による水位の変化が大きく、例によって徳山競艇場もその一つになります。
・満潮時には1マーク側では捲った艇が流れやすく、イン逃げや差しに展開が向く。
・干潮時には1マーク側を全速旋回しやすく、捲り展開が増える。向かい風だと更に○。
。干潮時、捲り展開を突いた、捲り差しも増加傾向の為、選手のタイプや腕には注意したい。
簡単にまとめると上記の特徴があります。
満潮時に強い風が重なると水面がざわつき、うねりが発生することもあります。
このうねりが発生すると、コーナー時には外に流れやすくなり差し展開が増えます。
満潮時には他にも2マーク側での引波が残りやすく、ここでの逆転劇も起こりやすくなるため捌きなれた地元選手に若干ですが分があります。
逆に干潮時には穏やかな水面となりやすく、モーター機力を活かした捲りが効く水面となりますが、それでもインが主導権を握ってしますのが徳山競艇場の特徴です。
風の特徴
瀬戸内海でも笠戸湾と少し奥まった湾内に面しており、1~3m程度の追い風が大半を占めます。
向かい風に関しては西方に位置する、太樺山が遮るため年間通して少なめ。
冬場の季節風に関しても上記の太樺山が遮ってくれるおかげで穏やかに収まり易いです。
それでも向かい風が強く吹く時は波乱傾向、特大万舟が飛び出すケースは強い向かい風と満潮が重なるときに起きやすい。
この太樺山のおかげで風向きは追い風、風速も安定するためインコース有利な結果に繋がっています。
追い風以外は吹きにくい徳山競艇場ですが、基本的な風のセオリーは共通しているので覚えておきましょう。
・追い風1~3mまでは行き足がつきやすくスローのインコースが有利
・追い風4m↑からは1マークで流れやすくなり差し有利。
・向かい風1~3mまでは行き足付きやすいダッシュ勢が有利。
・向かい風4m↑からは波乱の展開。センター・ダッシュが有利で4コースの1着率が上昇
特に、水位の高い満潮時には風傾向は強く現れるので上記のセオリーに当てはめて予想に活かせればと思います。
コース別入着率(直近3ヶ月のデータ)
コース | 1着 | 2着 | 3着 | 4着 | 5着 | 6着 |
1 | 63.3 | 18.9 | 7.0 | 4.1 | 3.7 | 2.6 |
2 | 13.3 | 29.5 | 18.8 | 14.3 | 14.3 | 9.4 |
3 | 9.3 | 22.0 | 22.5 | 18.6 | 16.2 | 11.1 |
4 | 8.2 | 16.5 | 21.4 | 21.4 | 17.6 | 14.5 |
5 | 5.6 | 8.9 | 18.7 | 22.3 | 23.5 | 20.8 |
6 | 1.1 | 5.2 | 12.7 | 20.6 | 24.8 | 35.2 |
.1(集計期間:2021/2/1~2021/4/30 単位:%)
・2・3コース成績も良く、インコースが主導権
コース別決まり手
コース | 逃げ | 捲り | 差し | 捲り差し | 抜き | 恵まれ |
1 | 95.5 | 0.0 | 0.0 | 0.0 | 4.1 | 0.2 |
2 | 0.0 | 17.2 | 74.0 | 0.0 | 7.4 | 1.2 |
3 | 0.0 | 39.2 | 10.7 | 39.2 | 10.7 | 0.0 |
4 | 0.0 | 40.0 | 22.0 | 28.0 | 8.0 | 2.0 |
5 | 0.0 | 17.6 | 8.8 | 52.9 | 20.5 | 0.0 |
6 | 0.0 | 42.8 | 0.0 | 42.8 | 14.2 | 0.0 |
(集計期間:2021/2/1~2021/4/30 単位:%)
・センター・6コースの捲りが決まると超高配当となるケースも。
枠番別コース取得率
コース | 1コース | 2コース | 3コース | 4コース | 5コース | 6コース |
1 | 99.1 | 0.6 | 0.1 | 0.0 | 0.0 | 0.0 |
2 | 0.8 | 93.9 | 4.4 | 0.8 | 0.0 | 0.0 |
3 | 0.0 | 1.3 | 92.1 | 5.4 | 0.9 | 0.1 |
4 | 0.0 | 1.1 | 1.3 | 86.5 | 8.3 | 2.6 |
5 | 0.0 | 0.9 | 0.9 | 4.0 | 82.6 | 11.2 |
6 | 0.0 | 1.9 | 1.1 | 3.2 | 8.0 | 85.5 |
(集計期間:2021/1/1~2021/3/31 単位:%)
春季のコース別入着率
コース | 1着 | 2着 | 3着 | 4着 | 5着 | 6着 |
1 | 64.5 | 17.0 | 8.4 | 3.2 | 4.0 | 2.7 |
2 | 13.1 | 29.4 | 18.6 | 16.8 | 12.2 | 9.7 |
3 | 8.9 | 23.5 | 20.4 | 19.6 | 16.5 | 10.8 |
4 | 9.3 | 17.6 | 21.5 | 19.8 | 18.3 | 13.3 |
5 | 5.0 | 9.5 | 21.1 | 20.1 | 23.1 | 20.9 |
6 | 0.3 | 4.1 | 11.0 | 21.7 | 26.0 | 36.6 |
(集計期間:2020/03/01~2020/05/31 単位:%)
・特筆したいのは4コース成績で、3コースよりも優位になっている。
夏季のコース別入着率
コース | 1着 | 2着 | 3着 | 4着 | 5着 | 6着 |
1 | 71.0 | 12.5 | 55.5 | 6.0 | 2.8 | 2.0 |
2 | 13.4 | 31.8 | 18.4 | 14.7 | 11.9 | 9.6 |
3 | 8.1 | 23.2 | 23.9 | 18.9 | 15.8 | 9.8 |
4 | 5.1 | 18.3 | 21.6 | 20.1 | 18.8 | 15.9 |
5 | 2.8 | 11.3 | 19.3 | 23.6 | 24.4 | 18.4 |
6 | 0.6 | 3.7 | 12.2 | 17.2 | 26.6 | 39.4 |
(集計期間:2020/06/01~2020/08/31 単位:%)
・2コースも入着率63.6%と非常に高く、引き続きイン優勢。
秋季のコース別入着率
コース | 1着 | 2着 | 3着 | 4着 | 5着 | 6着 |
1 | 64.1 | 16.1 | 7.0 | 4.3 | 4.7 | 3.6 |
2 | 15.0 | 26.8 | 18.6 | 14.6 | 15.3 | 9.4 |
3 | 6.2 | 20.8 | 20.8 | 19.4 | 18.5 | 14.0 |
4 | 10.0 | 20.2 | 22.4 | 19.3 | 15.5 | 12.3 |
5 | 5.7 | 11.6 | 18.3 | 23.2 | 19.9 | 21.0 |
6 | 0.5 | 5.7 | 14.3 | 20.2 | 26.1 | 32.8 |
(集計期間:2020/09/01~2020/11/30 単位:%)
・3コースより4コースが成績が高い、興味深いデータとなっています。
冬季のコース別入着率
コース | 1着 | 2着 | 3着 | 4着 | 5着 | 6着 |
1 | 64.3 | 16.2 | 6.2 | 5.0 | 3.9 | 4.1 |
2 | 15.1 | 29.3 | 19.1 | 15.5 | 10.6 | 10.1 |
3 | 8.2 | 22.5 | 23.0 | 19.6 | 16.1 | 10.2 |
4 | 8.1 | 17.4 | 22.5 | 21.7 | 15.7 | 14.3 |
5 | 4.7 | 10.3 | 18.6 | 19.5 | 25.7 | 20.8 |
6 | 0.6 | 5.5 | 11.9 | 19.5 | 28.2 | 34.0 |
(集計期間:2020/12/01~2021/02/28 単位:%)
配当データ
~999円 | 28.3% |
1,000円~1,999円 | 25.6% |
2,000円~2,999円 | 10.4% |
3,000円~4,999円 | 10.8% |
5,000円~9,999円 | 10.6% |
10,000円~9,9999円 | 13.5% |
100,000円~ | 0.9% |
まとめ
今回は特徴やデータを基に掘り下げて解説してきましたが、いかがだったでしょうか。
まとめると宮島競艇場は、
・全国トップレベルのイン勝率!
・潮位差は大きいが、風は追い風で安定しイン有利な水面!
・配当も固め!本命党に向けた番組も多い!
モーニングレース等の企画番組でも1コースにA1級選手が入ることもイン勝率の高さに繋がっています。
競艇場名 | 水質 | 風の強さ | 各競艇場の主な特徴 |
桐生 | 淡水 | 普通 | 冬~春は「赤城おろし」が吹き水面が荒れやすい 夏場は穏やかな水面でまくりが決まりやすい。 |
戸田 | 淡水 | 弱い | 水面は年中を通して穏やかだが、コース形式上3コースやカドが有利1号艇の一着率は全国でワーストの所謂「まくり水面」 |
江戸川 | 汽水 | 強い | 強い河口付近に設営されているため全国屈指の難水面。 干満差や風の影響も受けやすく玄人向け |
平和島 | 海水 | 強い | スタンドと1マークまでの幅が狭く1号艇の1着率は最低クラスに低い潮の満ち引きや強いビル風が吹くなど荒れ要素 |
多摩川 | 淡水 | 普通 | 「日本一の静水面」といわれており非常に穏やかな水面。 どの艇が勝ってもおかしくないデータになっており時折高配当も |
浜名湖 | 汽水 | 強い | 全国最大級の水面面積。季節によって風向きが激しく変化する特徴。買い方には工夫は必要で配当は全国的にみても平均辺り。 |
蒲郡 | 汽水 | 普通 | 1マークのバック側が全国一番広く、豪快なターンや展開が見もの。クセは少ないため実力差は強く出る傾向で、配当は平均的。 |
常滑 | 海水 | 強い | 向かい風方向から強い風が吹くことが多く、フライング率が高い。2マークでの逆転も多々あり、中穴配当も出やすい印象 |
津 | 汽水 | 強い | 水面自体は特徴がなく走りやすい形状だが、夏場は季節風、冬場は鈴鹿山脈からの吹き下ろしと強風時には超高配当も。 |
三国 | 淡水 | 強い | 一年を通してスタート地点に強めの追い風が吹く。 そのため、インが主導権を握る傾向が強いが配当は平均的。 |
びわこ | 淡水 | 普通 | 標高が高く気圧が低い影響でダッシュ勢の活躍が目立つ。春~夏は沖から強い風が吹くこともあり、荒れる要素に。住之江淡水弱い |
住之江 | 淡水 | 弱い | 基本はイン有利の水面だが、2マーク付近では強烈な波が発生することが有り、ここでの逆転もしばしば。 |
尼崎 | 淡水 | 普通 | 多摩川と並んで非常に穏やかな静水面。 追い風が吹きやすいこともありイン有利な傾向で堅い決着が多い |
児島 | 海水 | 普通 | 干満差の影響を大きく受けるコースで、満潮時にはイン有利、干潮時にはまくりが決まりやすい傾向。椛島アナの実況が熱い |
丸亀 | 海水 | 強い | 年中風が吹きやすい競艇場、向かい風時にはセンター勢が好成績! |
宮島 | 海水 | 普通 | 干満差が激しく、スタートの難所と言われるほど。走りなれた選手が結果を残す事が多く、当地勝率には注目。徳山海水普通 |
徳山 | 海水 | 普通 | 1号艇の一着率が非常に高く、インコース全体の入着率も高いため固い決着が多い。その分買い方の難易度は高め |
下関 | 海水 | 普通 | 基本的にはインが有利な水面。 しかし横風が強く吹く事が多々あり、高配当が飛び出る場面も。 |
鳴門 | 海水 | 普通 | 防波堤の影響で潮の流れは穏やか。どのコースからも勝負になり、豪快なまくりが決まる場面も多々 |
若松 | 海水 | 強い | 干満差は少ないが、多方面から強い風が吹くことが多いため2マークでの逆転がよく起こり、中穴配当がよく飛び出す印象。 |
芦屋 | 淡水 | 強い | 風も追い風方向に吹くことが多く、水面も穏やかで全国屈指のイン勝率を誇る。インの信頼度が高い為、人気の選手が飛ぶと思わぬ高配当も。 |
福岡 | 汽水 | 強い | 1マークに発生するうねりの影響が顕著に現れ、ダッシュの助走距離も短いコースのため捲り型の選手に厳しい水面で差しの上手な選手が狙い目。 |
唐津 | 淡水 | 強い | 風が強く吹くことが多い競艇場で、風向きも変わりやすく午前と午後とで別物になることもしばしば。中穴配当が出やすい印象。大村海水普通 |
大村 | 海水 | 普通 | インの勝率が全国で1番といっていいほど高く、堅い決着になりやすい。 番組の構成で荒れる要素は含むが、基本はイン信頼。 |