今回は鳴門競艇場の特徴やデータ、傾向について詳しく掘り下げて解説していきます。
四国に二箇所ある競艇場のうちの一つ、徳島県鳴門市にある競艇場で「鳴門市」といえば鳴門海峡大橋のうずしおが有名です。
鳴門競艇場も海上に建てられた競艇場で風や潮の影響を大いに受ける競艇場になります。
予想には必ず見ておきたいデータもありますので、次項から解説していきますね。
鳴門競艇場の基本情報
所在地
徳島県鳴門市撫養町大桑島濘岩浜48−1
公式サイト
BOAT RACE鳴門 公式サイト
レース映像
ボートレース鳴門:レースライブ
開催時期
6月~3月はモーニングレース、4~5月はサマータイムレース(昼~夕)
モーター交換時期
4月
鳴門競艇場の概要
徳山県鳴門市の小鳴門海峡に面して建てられている競艇場です。
海上に位置する競艇場ではありますが、防波堤があるおかげで大きな波やうねりはありません。
但し、海上に建てられているため風の影響や干満差による水位の上下降は影響が大きく、その部分には注意しておきたいですね。
また、鳴門競艇場は比較的インコースが難しいコースで、1コース1着率は52.7%(2020/5/1~2021/4/30)となっており、全国平均を下回る数値になっています。
マスコットキャラには鯛をモチーフとした「なるちゃん」が2019年にリニューアルされています。
(昔のなるちゃん)
以前のなるちゃんと比べるとものすごいバージョンアップした感が伝わってきます。
細かなキャラ設定などはなく、PR活動としてきぐるみのなるちゃんが活躍しています。
鳴門競艇場の水面・特徴
コース形状
(引用:BOAT RACE公式サイト-ボートレース場データ-鳴門水面図)
スタンド側が第一ターンマークに向かって徐々にせり出てくる特殊な構造で振り幅も大きめ。
内側の挺は真っ直ぐ走っていく形になりますが、アウトコースは斜めに切り込んでいく形状になっておりアウトコースがスタートを決めると非常にまくりやすいコース設計となっています。
また、徐々にアウトコースの選手が迫ってくる形のため、インコースの選手はプレッシャーや窮屈さを感じやすくもあり、スタートを決めて先手を取れないとその後のレース展開が厳しくなるため、展示や今節レースでスタートがあっていない選手が1コースだと、より信頼度は低くなります。
第2ターンマークからピットまでの距離は83mと短めで進入隊列は乱れにくい傾向。
鳴門競艇場の特徴として、バックストレッチ側の最内に「鳴門の花道」と呼ばれる、凄まじい伸びが叶う位置があり、これを利用した6号艇や4号艇が一気に着順を上げるという特殊なパターンもあるので頭には入れておくと良いかもしれません。
水面・風の特徴
水質
小鳴門海峡上に設置されたコースでその水質は「海水」。
海上とはいえ、大島と四国本土に挟まれた入り組んだ水域、防波堤も機能していることにより大きな波が入り込むことはなく水面自体は穏やか。
しかし、海上ということで干満差の影響を受けます。
鳴門競艇場の通説では、「干潮時はまくり、満潮時にはインが有利になる。」といわれ、上げ潮と下げ潮時にも乗り心地は変わり、下がっていくときのほうが乗り心地は断然良いとのことです。
また、「大潮」「中潮」「小潮」といった潮汐も大きく関わって来ます。
大潮の際は波高になりやすく、波高5cmを超えてくるとインコースの信頼度が下がる特徴があります。
そのため、潮見表等で満潮時刻や潮汐の具合は確認or当日のレース傾向はしっかりと把握することが大事になります。
風の特徴
水質の項でも書きましたが、小鳴門海峡は四国本土と大島という島に挟まれた場所に流れている水域で、風が通りやすい位置にあります。
そのため、鳴門競艇場では年間を通しても無風状態で開催されるレースは非常に稀で、基本的にはどこかしらから風が吹いているのが普通となっています。
季節ごとの風の特徴についてですが、夏場は向かい風が多くスタートが乱れやすく、冬場は追い風が強くなり一年を通してサイクルしています。
また、鳴門競艇樹は他の競艇場と微妙に異なる部分があり、
・追い風時には2コースの差しが台頭。差し切りも差し粘りも頻繁に起こる。
・追い風5mを超すと差しの破壊力アップ。2・4・6コースの差し抜けもあり穴配当も。
・向かい風微風時には1コースの入着率80%超。
・向かい風5mを超えると1コース1着率が上昇。
・向かい風5m時は差し構えの2コースの1着率が壊滅的に落ちる。
などの傾向があります。
向かい風強風時はダッシュ勢の成績が上がる事や、追い風時にインコースが成績をあげるという他の競艇場でのセオリーに加えて、上記の鳴門競艇場ならではの傾向もあるので風向き・風量には気をつけて予想してみると良いでしょう。
コース別入着率(直近3ヶ月のデータ)
コース | 1着 | 2着 | 3着 | 4着 | 5着 | 6着 |
1 | 53.2 | 17.5 | 9.1 | 6.4 | 7.4 | 6.1 |
2 | 15.0 | 25.4 | 19.2 | 17.0 | 11.3 | 11.8 |
3 | 15.3 | 20.2 | 21.2 | 16.8 | 15.3 | 10.8 |
4 | 10.3 | 19.1 | 20.1 | 18.4 | 21.8 | 10.0 |
5 | 5.9 | 11.1 | 19.0 | 22.0 | 21.0 | 20.7 |
6 | 1.0 | 7.2 | 12.3 | 20.1 | 23.1 | 36.1 |
.1(集計期間:2021/2/1~2021/4/30 単位:%)
・集計期間が春季になるため追い風傾向でインコースが良績だった。
コース別決まり手
コース | 逃げ | 捲り | 差し | 捲り差し | 抜き | 恵まれ |
1 | 95.3 | 0.0 | 0.0 | 0.0 | 4.6 | 0.0 |
2 | 0.0 | 31.1 | 57.3 | 0.0 | 11.4 | 0.0 |
3 | 0.0 | 29.0 | 20.9 | 35.4 | 12.9 | 1.6 |
4 | 0.0 | 35.7 | 28.5 | 23.8 | 11.9 | 0.0 |
5 | 0.0 | 8.3 | 4.1 | 70.8 | 16.6 | 0.0 |
6 | 0.0 | 25.0 | 0.0 | 50.0 | 25.0 | 0.0 |
(集計期間:2021/2/1~2021/4/30 単位:%)
・それでも5コースを除いて捲りが多く占めており、抜きも目立つ。
枠番別コース取得率
コース | 1コース | 2コース | 3コース | 4コース | 5コース | 6コース |
1 | 99.7 | 0.0 | 0.2 | 0.0 | 0.0 | 0.0 |
2 | 0.4 | 96.8 | 2.2 | 0.4 | 0.0 | 0.0 |
3 | 0.0 | 1.4 | 93.8 | 3.9 | 0.7 | 0.0 |
4 | 0.0 | 0.4 | 0.9 | 90.6 | 5.6 | 2.2 |
5 | 0.0 | 0.4 | 1.7 | 2.4 | 85.7 | 9.5 |
6 | 0.0 | 0.7 | 1.2 | 2.4 | 8.1 | 87.4 |
(集計期間:2021/1/1~2021/3/31 単位:%)
春季のコース別入着率
コース | 1着 | 2着 | 3着 | 4着 | 5着 | 6着 |
1 | 58.7 | 18.2 | 5.6 | 7.2 | 5.2 | 4.8 |
2 | 14.9 | 30.6 | 15.1 | 15.7 | 14.6 | 8.8 |
3 | 10.0 | 20.1 | 21.9 | 19.0 | 15.6 | 13.2 |
4 | 8.2 | 17.2 | 25.4 | 18.6 | 15.9 | 14.3 |
5 | 8.2 | 10.2 | 16.3 | 23.5 | 22.6 | 18.8 |
6 | 0.9 | 4.5 | 16.5 | 16.7 | 25.8 | 35.3 |
(集計期間:2020/03/01~2020/05/31 単位:%)
夏季のコース別入着率
コース | 1着 | 2着 | 3着 | 4着 | 5着 | 6着 |
1 | 58.2 | 15.3 | 8.9 | 6.5 | 5.7 | 5.2 |
2 | 15.1 | 23.2 | 17.1 | 16.4 | 12.6 | 15.3 |
3 | 12.1 | 24.0 | 20.1 | 14.1 | 16.0 | 13.4 |
4 | 6.8 | 17.8 | 18.6 | 24.2 | 18.2 | 14.1 |
5 | 7.3 | 13.6 | 17.5 | 20.1 | 23.2 | 18.1 |
6 | 1.6 | 7.0 | 18.8 | 19.6 | 24.0 | 28.6 |
(集計期間:2020/06/01~2020/08/31 単位:%)
・1コース1着率が最も高くなる時期、3コースも良績。
秋季のコース別入着率
コース | 1着 | 2着 | 3着 | 4着 | 5着 | 6着 |
1 | 51.5 | 17.3 | 11.0 | 6.8 | 7.8 | 5.4 |
2 | 16.6 | 27.0 | 15.6 | 14.8 | 15.4 | 10.6 |
3 | 14.7 | 19.0 | 19.0 | 18.6 | 15.1 | 13.3 |
4 | 11.4 | 16.9 | 20.1 | 21.9 | 15.8 | 13.6 |
5 | 4.8 | 13.6 | 20.2 | 21.8 | 20.8 | 18.6 |
6 | 2.2 | 7.4 | 15.2 | 17.3 | 24.9 | 32.7 |
(集計期間:2020/09/01~2020/11/30 単位:%)
・2コース以降も成績が上がり、舟券の難易度は高くなる。
冬季のコース別入着率
コース | 1着 | 2着 | 3着 | 4着 | 5着 | 6着 |
1 | 47.6 | 22.0 | 10.4 | 6.5 | 8.1 | 5.1 |
2 | 19.6 | 20.7 | 18.7 | 15.2 | 13.2 | 12.3 |
3 | 15.4 | 20.2 | 17.6 | 20.4 | 13.5 | 12.6 |
4 | 9.1 | 19.0 | 19.7 | 16.9 | 19.2 | 15.8 |
5 | 6.7 | 12.2 | 19.1 | 20.6 | 22.0 | 19.1 |
6 | 2.4 | 6.7 | 15.6 | 21.1 | 24.1 | 29.8 |
(集計期間:2020/12/01~2021/02/28 単位:%)
・2コースの1着率が顕著に上昇。差し優勢の風向きだ。
配当データ
~999円 | 15.7% |
1,000円~1,999円 | 24.4% |
2,000円~2,999円 | 12.9% |
3,000円~4,999円 | 14.5% |
5,000円~9,999円 | 14.4% |
10,000円~9,9999円 | 17.6% |
100,000円~ | 0.5% |
まとめ
今回は特徴やデータを基に掘り下げて解説してきましたが、いかがだったでしょうか。
まとめると鳴門競艇場は、
・1コースの1着率は全国的に見ても低め!
・年中風が吹き、この風がレース展開を握る!
・舟券難易度は高めだが、配当には夢がある!
競艇場名 | 水質 | 風の強さ | 各競艇場の主な特徴 |
桐生 | 淡水 | 普通 | 冬~春は「赤城おろし」が吹き水面が荒れやすい 夏場は穏やかな水面でまくりが決まりやすい。 |
戸田 | 淡水 | 弱い | 水面は年中を通して穏やかだが、コース形式上3コースやカドが有利1号艇の一着率は全国でワーストの所謂「まくり水面」 |
江戸川 | 汽水 | 強い | 強い河口付近に設営されているため全国屈指の難水面。 干満差や風の影響も受けやすく玄人向け |
平和島 | 海水 | 強い | スタンドと1マークまでの幅が狭く1号艇の1着率は最低クラスに低い潮の満ち引きや強いビル風が吹くなど荒れ要素 |
多摩川 | 淡水 | 普通 | 「日本一の静水面」といわれており非常に穏やかな水面。 どの艇が勝ってもおかしくないデータになっており時折高配当も |
浜名湖 | 汽水 | 強い | 全国最大級の水面面積。季節によって風向きが激しく変化する特徴。買い方には工夫は必要で配当は全国的にみても平均辺り。 |
蒲郡 | 汽水 | 普通 | 1マークのバック側が全国一番広く、豪快なターンや展開が見もの。クセは少ないため実力差は強く出る傾向で、配当は平均的。 |
常滑 | 海水 | 強い | 向かい風方向から強い風が吹くことが多く、フライング率が高い。2マークでの逆転も多々あり、中穴配当も出やすい印象 |
津 | 汽水 | 強い | 水面自体は特徴がなく走りやすい形状だが、夏場は季節風、冬場は鈴鹿山脈からの吹き下ろしと強風時には超高配当も。 |
三国 | 淡水 | 強い | 一年を通してスタート地点に強めの追い風が吹く。 そのため、インが主導権を握る傾向が強いが配当は平均的。 |
びわこ | 淡水 | 普通 | 標高が高く気圧が低い影響でダッシュ勢の活躍が目立つ。春~夏は沖から強い風が吹くこともあり、荒れる要素に。住之江淡水弱い |
住之江 | 淡水 | 弱い | 基本はイン有利の水面だが、2マーク付近では強烈な波が発生することが有り、ここでの逆転もしばしば。 |
尼崎 | 淡水 | 普通 | 多摩川と並んで非常に穏やかな静水面。 追い風が吹きやすいこともありイン有利な傾向で堅い決着が多い |
児島 | 海水 | 普通 | 干満差の影響を大きく受けるコースで、満潮時にはイン有利、干潮時にはまくりが決まりやすい傾向。椛島アナの実況が熱い |
丸亀 | 海水 | 強い | 年中風が吹きやすい競艇場、向かい風時にはセンター勢が好成績! |
宮島 | 海水 | 普通 | 干満差が激しく、スタートの難所と言われるほど。走りなれた選手が結果を残す事が多く、当地勝率には注目。徳山海水普通 |
徳山 | 海水 | 普通 | 1号艇の一着率が非常に高く、インコース全体の入着率も高いため固い決着が多い。その分買い方の難易度は高め |
下関 | 海水 | 普通 | 基本的にはインが有利な水面。 しかし横風が強く吹く事が多々あり、高配当が飛び出る場面も。 |
鳴門 | 海水 | 普通 | 防波堤の影響で潮の流れは穏やか。どのコースからも勝負になり、豪快なまくりが決まる場面も多々 |
若松 | 海水 | 強い | 干満差は少ないが、多方面から強い風が吹くことが多いため2マークでの逆転がよく起こり、中穴配当がよく飛び出す印象。 |
芦屋 | 淡水 | 強い | 風も追い風方向に吹くことが多く、水面も穏やかで全国屈指のイン勝率を誇る。インの信頼度が高い為、人気の選手が飛ぶと思わぬ高配当も。 |
福岡 | 汽水 | 強い | 1マークに発生するうねりの影響が顕著に現れ、ダッシュの助走距離も短いコースのため捲り型の選手に厳しい水面で差しの上手な選手が狙い目。 |
唐津 | 淡水 | 強い | 風が強く吹くことが多い競艇場で、風向きも変わりやすく午前と午後とで別物になることもしばしば。中穴配当が出やすい印象。大村海水普通 |
大村 | 海水 | 普通 | インの勝率が全国で1番といっていいほど高く、堅い決着になりやすい。 番組の構成で荒れる要素は含むが、基本はイン信頼。 |