今回は三国競艇場の特徴やデータ、傾向等を詳しく掘り下げてみていきます。
年間を通して強い風の吹く競艇場で、インコースが主導権を握りやすい傾向があります。
コースの形状もややイン有利に作られており、全国的に見てものイン勝率は高め。
堅い決着になりやすい競艇場にはなりますが特徴を掴んで予想の参考になればと思います。
三国競艇場の基本情報
三国競艇場の概要
福井県坂井市にある、本州日本海側及び北陸地方唯一の競艇場です。
2020年5月~2021年4月末までの1コース1着率は53.5%と全国平均と同程度ですが、3連対率は82.2%と全国でも上位の数値。
2コース、3コースの3連対率も59.4%/54.7%と高めの数値で、特に2コースは勝率はインの強い競艇場の中でトップレベルの数値となっています。
マスコットキャラクターは「カニ坊」。
三国競艇場の建物の壁にデカデカと描かれており、見たまんま福井県の特産品の越前ガニをモチーフにしています。
ただ、三国競艇場公式にもカニ坊についての詳細は書かれておらず、彼の正体は謎に包まれているカニ。
三国競艇場の水面・特徴
コース形状
(引用:三国競艇場オフィシャルサイト-水面特性・進入枠番別情報)
綺麗な長方形に象られたプール型の水面コース。
まず注目していただきたいのが、スタートライン上のコース幅62m。
福岡競艇場に次いで全国二位の広さとなっており、アウトコースの艇が1マークまでの距離が遠くなり、その間に内側の艇が逃げていくというパターンが生まれやすい構造。
1コースが負ける条件で多いのはターン時に流れて差しが決まる時で、2コースの一着率は比較的高めになっています。
2マーク側も広めに取られており、ここでの逆転も起こり得る形状ですが、抜き比率はそこまで高くなく平均的。
ピットからの距離は150mと長めに設定されており、枠なり進入率は低めで3・4コースまでの前付けは数値としても高くあります。
水面・風の特徴
水質
海より少し離れた場所に建てられているため、淡水のプール型水面です。
淡水のため水面は固く、艇が跳ねやすくモーター性能の差が出やすい水質となります。
艇が跳ねたり流れたりすると差し場が生まれるため、決まり手も差し比率は高め。
差し比率が高いのでモーターの出足には特に注意して見ておきたいですね。
風の特徴
周囲を小高い丘に囲まれており風が吹き込みやすく、年間を通して追い風が多い傾向。
追い風時にはスピードターンをした艇は外に流れやすくなり、それによって内側を抑えて回る選手に「差し場」が生まれるため差しの決まり手が高くなっています。
冬場は日本海から強い季節風が流れ込む為、水面が荒れることにより差す艇にとって更に有利に働きます。
以下、かんたんな風の影響のまとめです。
・追い風1~3mまでは行き足がつきやすくスローのインコースが有利
・追い風4m↑からは1マークで流れやすくなり、コース不問で差し有利(2.4コース)
・向かい風1~3mまではダッシュ勢が有利。浜名湖では特に4コースが好調。
・向かい風4m↑からは波乱の展開。センター・ダッシュが有利だが思わぬ展開にも。
年間を通して追い風傾向で、2コース4コースの差しに構える選手が成績を残しやすいのが三国競艇場の特徴です。
コース別入着率(直近3ヶ月のデータ)
コース | 1着 | 2着 | 3着 | 4着 | 5着 | 6着 |
1 | 57.1 | 19.1 | 8.6 | 5.0 | 6.5 | 3.5 |
2 | 16.7 | 27.3 | 20.6 | 14.6 | 12.1 | 8.5 |
3 | 12.4 | 22.7 | 22.3 | 17.5 | 13.6 | 11.1 |
4 | 9.1 | 16.0 | 23.7 | 22.7 | 14.3 | 13.9 |
5 | 5.0 | 10.8 | 16.3 | 22.1 | 23.8 | 21.7 |
6 | 1.2 | 5.2 | 10.0 | 18.8 | 29.7 | 34.8 |
.1(集計期間:2021/2/1~2021/4/30 単位:%)
・2コース一着率も16,7%とインの強い競艇場の中では上位にあります。
コース別決まり手
コース | 逃げ | 捲り | 差し | 捲り差し | 抜き | 恵まれ |
1 | 94.8 | 0.0 | 0.0 | 0.0 | 4.7 | 0.3 |
2 | 0.0 | 13.7 | 77.5 | 0.0 | 7.5 | 1.2 |
3 | 0.0 | 45.0 | 15.0 | 31.6 | 6.6 | 1.6 |
4 | 0.0 | 38.6 | 22.7 | 31.8 | 6.8 | 0.0 |
5 | 0.0 | 16.6 | 12.5 | 50.0 | 20.8 | 0.0 |
6 | 0.0 | 0.0 | 16.6 | 66.6 | 16.6 | 0.0 |
(集計期間:2021/2/1~2021/4/30 単位:%)
枠番別コース取得率
コース | 1コース | 2コース | 3コース | 4コース | 5コース | 6コース |
1 | 99.1 | 0.6 | 0.0 | 0.0 | 0.0 | 0.2 |
2 | 0.4 | 92.7 | 5.3 | 0.6 | 0.4 | 0.4 |
3 | 0.2 | 2.4 | 88.4 | 5.9 | 2.0 | 0.8 |
4 | 0.2 | 0.8 | 3.4 | 81.8 | 9.8 | 3.7 |
5 | 0.0 | 1.4 | 1.0 | 6.1 | 73.2 | 18.1 |
6 | 0.0 | 2.0 | 2.0 | 5.3 | 14.4 | 76.1 |
(集計期間:2021/1/1~2021/3/31 単位:%)
・数値上、進入隊列が乱れやすい傾向となっている。
春季のコース別入着率
コース | 1着 | 2着 | 3着 | 4着 | 5着 | 6着 |
1 | 54.3 | 19.5 | 8.7 | 7.0 | 6.6 | 3.5 |
2 | 16.5 | 26.3 | 18.0 | 16.2 | 12.8 | 9.8 |
3 | 14.4 | 19.8 | 24.5 | 16.3 | 12.6 | 12.1 |
4 | 8.6 | 20.9 | 19.5 | 22.3 | 16.0 | 12.6 |
5 | 5.8 | 10.6 | 16.9 | 22.3 | 24.4 | 19.8 |
6 | 1.5 | 3.9 | 13.4 | 16.3 | 27.1 | 37.5 |
(集計期間:2020/03/01~2020/05/31 単位:%)
夏季のコース別入着率
コース | 1着 | 2着 | 3着 | 4着 | 5着 | 6着 |
1 | 50.6 | 23.8 | 8.0 | 6.3 | 5.3 | 5.8 |
2 | 15.5 | 23.5 | 17.7 | 18.6 | 15.7 | 8.7 |
3 | 15.3 | 20.3 | 20.1 | 16.6 | 16.3 | 11.1 |
4 | 11.8 | 18.6 | 21.5 | 19.1 | 15.6 | 13.1 |
5 | 5.8 | 10.5 | 19.4 | 21.1 | 23.5 | 19.3 |
6 | 1.7 | 3.9 | 14.0 | 19.4 | 23.3 | 37.4 |
(集計期間:2020/06/01~2020/08/31 単位:%)
秋季のコース別入着率
コース | 1着 | 2着 | 3着 | 4着 | 5着 | 6着 |
1 | 54.2 | 20.7 | 10.0 | 6.8 | 4.0 | 4.0 |
2 | 16.6 | 26.3 | 14.3 | 18.7 | 13.3 | 10.5 |
3 | 14.6 | 21.0 | 18.2 | 17.3 | 14.8 | 13.8 |
4 | 9.5 | 17.7 | 26.4 | 19.5 | 16.7 | 10.0 |
5 | 4.7 | 10.5 | 19.8 | 21.4 | 24.2 | 19.2 |
6 | 1.5 | 4.9 | 12.5 | 17.6 | 26.5 | 36.6 |
(集計期間:2020/09/01~2020/11/30 単位:%)
冬季のコース別入着率
コース | 1着 | 2着 | 3着 | 4着 | 5着 | 6着 |
1 | 54.4 | 17.7 | 8.2 | 6.2 | 7.4 | 5.8 |
2 | 14.2 | 24.5 | 21.1 | 14.0 | 13.8 | 12.2 |
3 | 13.6 | 22.6 | 19.1 | 17.1 | 14.4 | 12.9 |
4 | 10.4 | 18.1 | 21.1 | 22.9 | 14.1 | 13.2 |
5 | 5.6 | 12.0 | 18.8 | 20.8 | 22.8 | 19.5 |
6 | 2.3 | 5.7 | 12.5 | 19.3 | 27.3 | 32.6 |
(集計期間:2020/12/01~2021/02/28 単位:%)
・4コースの成績が上昇傾向、インコースの入着率は依然高め。
まとめ
今回は特徴やデータを基に掘り下げて解説してきましたが、いかがだったでしょうか。
まとめると津競艇場は、
・年間を通して追い風傾向!コース形状からインコースは有利。
・差し比率が高く、2コースの成績は◎!
・枠なり進入率は低め、レース前展示の確認は必須!
競艇場名 | 水質 | 風の強さ | 各競艇場の主な特徴 |
桐生 | 淡水 | 普通 | 冬~春は「赤城おろし」が吹き水面が荒れやすい 夏場は穏やかな水面でまくりが決まりやすい。 |
戸田 | 淡水 | 弱い | 水面は年中を通して穏やかだが、コース形式上3コースやカドが有利1号艇の一着率は全国でワーストの所謂「まくり水面」 |
江戸川 | 汽水 | 強い | 強い河口付近に設営されているため全国屈指の難水面。 干満差や風の影響も受けやすく玄人向け |
平和島 | 海水 | 強い | スタンドと1マークまでの幅が狭く1号艇の1着率は最低クラスに低い潮の満ち引きや強いビル風が吹くなど荒れ要素 |
多摩川 | 淡水 | 普通 | 「日本一の静水面」といわれており非常に穏やかな水面。 どの艇が勝ってもおかしくないデータになっており時折高配当も |
浜名湖 | 汽水 | 強い | 全国最大級の水面面積。季節によって風向きが激しく変化する特徴。買い方には工夫は必要で配当は全国的にみても平均辺り。 |
蒲郡 | 汽水 | 普通 | 1マークのバック側が全国一番広く、豪快なターンや展開が見もの。クセは少ないため実力差は強く出る傾向で、配当は平均的。 |
常滑 | 海水 | 強い | 向かい風方向から強い風が吹くことが多く、フライング率が高い。2マークでの逆転も多々あり、中穴配当も出やすい印象 |
津 | 汽水 | 強い | 水面自体は特徴がなく走りやすい形状だが、夏場は季節風、冬場は鈴鹿山脈からの吹き下ろしと強風時には超高配当も。 |
三国 | 淡水 | 強い | 一年を通してスタート地点に強めの追い風が吹く。 そのため、インが主導権を握る傾向が強いが配当は平均的。 |
びわこ | 淡水 | 普通 | 標高が高く気圧が低い影響でダッシュ勢の活躍が目立つ。春~夏は沖から強い風が吹くこともあり、荒れる要素に。住之江淡水弱い |
住之江 | 淡水 | 弱い | 基本はイン有利の水面だが、2マーク付近では強烈な波が発生することが有り、ここでの逆転もしばしば。 |
尼崎 | 淡水 | 普通 | 多摩川と並んで非常に穏やかな静水面。 追い風が吹きやすいこともありイン有利な傾向で堅い決着が多い |
児島 | 海水 | 普通 | 干満差の影響を大きく受けるコースで、満潮時にはイン有利、干潮時にはまくりが決まりやすい傾向。椛島アナの実況が熱い |
丸亀 | 海水 | 強い | 年中風が吹きやすい競艇場、向かい風時にはセンター勢が好成績! |
宮島 | 海水 | 普通 | 干満差が激しく、スタートの難所と言われるほど。走りなれた選手が結果を残す事が多く、当地勝率には注目。徳山海水普通 |
徳山 | 海水 | 普通 | 1号艇の一着率が非常に高く、インコース全体の入着率も高いため固い決着が多い。その分買い方の難易度は高め |
下関 | 海水 | 普通 | 基本的にはインが有利な水面。 しかし横風が強く吹く事が多々あり、高配当が飛び出る場面も。 |
鳴門 | 海水 | 普通 | 防波堤の影響で潮の流れは穏やか。どのコースからも勝負になり、豪快なまくりが決まる場面も多々 |
若松 | 海水 | 強い | 干満差は少ないが、多方面から強い風が吹くことが多いため2マークでの逆転がよく起こり、中穴配当がよく飛び出す印象。 |
芦屋 | 淡水 | 強い | 風も追い風方向に吹くことが多く、水面も穏やかで全国屈指のイン勝率を誇る。インの信頼度が高い為、人気の選手が飛ぶと思わぬ高配当も。 |
福岡 | 汽水 | 強い | 1マークに発生するうねりの影響が顕著に現れ、ダッシュの助走距離も短いコースのため捲り型の選手に厳しい水面で差しの上手な選手が狙い目。 |
唐津 | 淡水 | 強い | 風が強く吹くことが多い競艇場で、風向きも変わりやすく午前と午後とで別物になることもしばしば。中穴配当が出やすい印象。大村海水普通 |
大村 | 海水 | 普通 | インの勝率が全国で1番といっていいほど高く、堅い決着になりやすい。 番組の構成で荒れる要素は含むが、基本はイン信頼。 |