さて今回は桐生競艇場の特徴やデータ、傾向等を詳しく掘り下げてみていきます。
桐生競艇場の基本情報
所在地:
群馬県みどり市笠懸町阿左美2887
公式サイト:
BOAT RACE 桐生 Official Site
レース映像:
ライブ&リプレイ(BOAT RACE BB)
開催時期:
年間通してナイター開催
モーター交換時期/種類:
12月/減音モーター
桐生競艇場の概要
日本の競艇場の中では最北端に位置する競艇場で、年間を通してナイターのみの開催を行っている。
公式マスコットキャラクターは「ドラキリュウ」君。
定期的に開催される、ドラキリュウ君の恋人コンテストでは恋人候補の女性に投票するとプレゼントを貰える等、お得感もあって楽しいコンテンツもあります。
地理的な側面から、気圧や気温が低いためモーターへの影響が大きく、また上州名物「赤城おろし」など風が与える影響もポイントのひとつになる。
桐生競艇場の水面・特徴
コース形状
(引用:BOAT RACE桐生-水面特性)
実際にレースで走る部分のコースは他の競艇場と大きい差はありませんが、1ターンマーク側の旋回幅70mというのは全国の競艇場の平均80m~85mと比べると距離は短め。
そのため、1号艇に配された選手は思い切った旋回をしにくくなり、形状的にはイン逃げの難度がやや高い競艇場とされていますが、近年のデータを見ると1号艇1着率は平均的。
次に注目したい部分はピットから第2ターンマークまでの距離が165mもあるというところ。
この距離が他の競艇場より長めに設定されているため、枠なり進入率は他と比べて低め。
レース前展示でのピット離れや選手特徴を確認して予想を組むのが重要な競艇場となります。
また、標高124mの高さに設置された競艇場のため、気圧による影響も高く減音モーターを使用していることも相まってモーターパワーが出にくく、性能差やペラを含めた調整力も差が出やすいのも特徴です。
水面・風の特徴
水質
海から最も離れた場所に位置する桐生競艇場の水質はもちろん「淡水」。
淡水は海水と比較して、浮力が小さくなる事から体重差の影響は受けやすい。
また、桐生競艇場に関して選手からの印象では「硬い水面」と表現されることが多く、他の淡水の競艇場と比べてもモーターの機力や仕上がりが大きく影響してくる水面といえます。
風の特徴
桐生競艇場のある群馬県では、冬から春にかけて季節風として「赤城おろし」と言われる風が吹きます。
主に、スタート地点側へ吹く追い風となり強さは日によってまばら。
詳しくは風が与える影響に書いてますが、
(風は追い風方向の前提で)
・風速0m~2mではスロー勢に有利でイン逃げが決まりやすい。
・風速3m~4mではスロー勢に有利だが、差しやまくり差しが決まりやすい。
・風速5m以上からは極端にイン逃げ勝率が下がり、荒れた結果になりやすい。
上記の様な結果になりやすい特徴があります。
季節風の吹く冬~春以外の時期については、夏場は比較的穏やかな気候で有ることも多く、水面も穏やかな傾向で風については特筆する傾向は見られないです。
桐生競艇場のデータ
コース別入着率
コース | 1着 | 2着 | 3着 | 4着 | 5着 | 6着 |
1 | 55.1 | 15.9 | 11.9 | 7.3 | 4.6 | 4.9 |
2 | 12.4 | 26.5 | 20.8 | 17.4 | 12.2 | 10.5 |
3 | 13.2 | 23.1 | 17.6 | 15.8 | 16.6 | 13.4 |
4 | 12.8 | 18.1 | 21.7 | 16.6 | 17.8 | 12.6 |
5 | 5.3 | 12.9 | 16.9 | 22.3 | 27.0 | 15.2 |
6 | 1.9 | 4.3 | 12.2 | 21.9 | 22.1 | 37.3 |
(集計期間:2021/1/1~2021/3/31 単位:%)
コース別決まり手
コース | 逃げ | 捲り | 差し | 捲り差し | 抜き | 恵まれ |
1 | 94.7 | 0.0 | 0.0 | 0.0 | 4.9 | 0.3 |
2 | 0.0 | 25.0 | 65.2 | 0.0 | 9.7 | 0.0 |
3 | 0.0 | 45.4 | 12.9 | 35.0 | 5.1 | 1.2 |
4 | 0.0 | 52.0 | 21.3 | 20.0 | 6.6 | 0.0 |
5 | 0.0 | 9.6 | 9.6 | 64.5 | 12.9 | 3.2 |
6 | 0.0 | 36.3 | 0.0 | 36.3 | 18.1 | 9.0 |
(集計期間:2021/1/1~2021/3/31 単位:%)
枠番別コース取得率
コース | 1コース | 2コース | 3コース | 4コース | 5コース | 6コース |
1 | 95.7 | 3.7 | 0.5 | 0.0 | 0.0 | 0.0 |
2 | 2.2 | 88.7 | 6.9 | 1.0 | 0.3 | 0.6 |
3 | 0.3 | 3.4 | 85.1 | 8.1 | 1.3 | 1.5 |
4 | 0.6 | 1.0 | 4.4 | 76.1 | 10.2 | 7.4 |
5 | 0.5 | 2.2 | 1.5 | 10.9 | 74.1 | 10.7 |
6 | 0.5 | 1.1 | 1.5 | 3.9 | 14.1 | 78.6 |
(集計期間:2021/1/1~2021/3/31 単位:%)
・他のコースについても全体的に低めでピット離れ・展示での進入は要確認といえます。
春季のコース別入着率
コース | 1着 | 2着 | 3着 | 4着 | 5着 | 6着 |
1 | 50.6 | 17.1 | 13.4 | 7.4 | 4.5 | 6.8 |
2 | 14.2 | 25.4 | 16.5 | 16.9 | 14.2 | 12.4 |
3 | 12.3 | 19.3 | 23.0 | 17.2 | 15.8 | 12.1 |
4 | 12.8 | 17.9 | 16.5 | 20.2 | 18.5 | 13.8 |
5 | 8.5 | 15.8 | 17.6 | 22.2 | 19.5 | 16.2 |
6 | 2.7 | 5.7 | 14.2 | 17.6 | 27.8 | 31.7 |
(集計期間:2020/03/01~2020/05/31 単位:%)
夏季のコース別入着率
コース | 1着 | 2着 | 3着 | 4着 | 5着 | 6着 |
1 | 51.8 | 17.1 | 10.5 | 8.5 | 5.7 | 6.1 |
2 | 12.2 | 25.8 | 19.0 | 16.9 | 13.4 | 12.4 |
3 | 10.7 | 23.5 | 18.1 | 16.6 | 18.1 | 12.7 |
4 | 15.7 | 15.7 | 19.0 | 17.6 | 17.3 | 14.5 |
5 | 7.6 | 13.1 | 19.1 | 20.5 | 21.6 | 17.8 |
6 | 3.0 | 6.0 | 15.6 | 21.2 | 24.4 | 29.5 |
(集計期間:2020/06/01~2020/08/31 単位:%)
秋季のコース別入着率
コース | 1着 | 2着 | 3着 | 4着 | 5着 | 6着 |
1 | 56.7 | 18.7 | 6.3 | 7.0 | 4.8 | 6.3 |
2 | 10.4 | 24.4 | 16.6 | 19.8 | 15.3 | 13.2 |
3 | 13.3 | 22.5 | 21.0 | 16.7 | 16.2 | 10.0 |
4 | 13.2 | 17.8 | 24.1 | 18.5 | 13.3 | 12.8 |
5 | 6.8 | 13.1 | 19.6 | 17.6 | 25.2 | 17.3 |
6 | 0.9 | 4.9 | 13.9 | 21.1 | 25.7 | 33.2 |
(集計期間:2020/09/01~2020/11/30 単位:%)
冬季のコース別入着率
コース | 1着 | 2着 | 3着 | 4着 | 5着 | 6着 |
1 | 56.6 | 14.8 | 11.7 | 7.3 | 5.9 | 3.4 |
2 | 11.8 | 26.9 | 20.7 | 19.0 | 13.7 | 7.5 |
3 | 12.8 | 23.3 | 18.8 | 17.0 | 14.7 | 13.2 |
4 | 11.4 | 17.4 | 20.1 | 18.4 | 19.1 | 13.3 |
5 | 5.8 | 14.0 | 18.6 | 20.6 | 24.3 | 16.5 |
6 | 2.3 | 4.7 | 11.7 | 18.8 | 22.2 | 39.9 |
(集計期間:2020/12/01~2021/02/28 単位:%)
まとめ
今回は特徴やデータを基に掘り下げて解説してきましたが、いかがだったでしょうか。
まとめると桐生競艇場は、
・水質・気圧的条件からモーター性能の差が出やすい!
・コース形状から枠なり進入率は低め。展示の確認は必須!
・冬~春は「赤城おろし」に注意!※風向き・風速にも注目!
他の競艇場の特徴やデータについてもまとめているので確認してみてくださいね。
競艇場名 | 水質 | 風の強さ | 各競艇場の主な特徴 |
桐生 | 淡水 | 普通 | 冬~春は「赤城おろし」が吹き水面が荒れやすい 夏場は穏やかな水面でまくりが決まりやすい。 |
戸田 | 淡水 | 弱い | 水面は年中を通して穏やかだが、コース形式上3コースやカドが有利1号艇の一着率は全国でワーストの所謂「まくり水面」 |
江戸川 | 汽水 | 強い | 強い河口付近に設営されているため全国屈指の難水面。 干満差や風の影響も受けやすく玄人向け |
平和島 | 海水 | 強い | スタンドと1マークまでの幅が狭く1号艇の1着率は最低クラスに低い潮の満ち引きや強いビル風が吹くなど荒れ要素 |
多摩川 | 淡水 | 普通 | 「日本一の静水面」といわれており非常に穏やかな水面。 どの艇が勝ってもおかしくないデータになっており時折高配当も |
浜名湖 | 汽水 | 強い | 全国最大級の水面面積。季節によって風向きが激しく変化する特徴。買い方には工夫は必要で配当は全国的にみても平均辺り。 |
蒲郡 | 汽水 | 普通 | 1マークのバック側が全国一番広く、豪快なターンや展開が見もの。クセは少ないため実力差は強く出る傾向で、配当は平均的。 |
常滑 | 海水 | 強い | 向かい風方向から強い風が吹くことが多く、フライング率が高い。2マークでの逆転も多々あり、中穴配当も出やすい印象 |
津 | 汽水 | 強い | 水面自体は特徴がなく走りやすい形状だが、夏場は季節風、冬場は鈴鹿山脈からの吹き下ろしと強風時には超高配当も。 |
三国 | 淡水 | 強い | 一年を通してスタート地点に強めの追い風が吹く。 そのため、インが主導権を握る傾向が強いが配当は平均的。 |
びわこ | 淡水 | 普通 | 標高が高く気圧が低い影響でダッシュ勢の活躍が目立つ。春~夏は沖から強い風が吹くこともあり、荒れる要素に。住之江淡水弱い |
住之江 | 淡水 | 弱い | 基本はイン有利の水面だが、2マーク付近では強烈な波が発生することが有り、ここでの逆転もしばしば。 |
尼崎 | 淡水 | 普通 | 多摩川と並んで非常に穏やかな静水面。 追い風が吹きやすいこともありイン有利な傾向で堅い決着が多い |
児島 | 海水 | 普通 | 干満差の影響を大きく受けるコースで、満潮時にはイン有利、干潮時にはまくりが決まりやすい傾向。椛島アナの実況が熱い |
丸亀 | 海水 | 強い | 年中風が吹きやすい競艇場、向かい風時にはセンター勢が好成績! |
宮島 | 海水 | 普通 | 干満差が激しく、スタートの難所と言われるほど。走りなれた選手が結果を残す事が多く、当地勝率には注目。徳山海水普通 |
徳山 | 海水 | 普通 | 1号艇の一着率が非常に高く、インコース全体の入着率も高いため固い決着が多い。その分買い方の難易度は高め |
下関 | 海水 | 普通 | 基本的にはインが有利な水面。 しかし横風が強く吹く事が多々あり、高配当が飛び出る場面も。 |
鳴門 | 海水 | 普通 | 防波堤の影響で潮の流れは穏やか。どのコースからも勝負になり、豪快なまくりが決まる場面も多々 |
若松 | 海水 | 強い | 干満差は少ないが、多方面から強い風が吹くことが多いため2マークでの逆転がよく起こり、中穴配当がよく飛び出す印象。 |
芦屋 | 淡水 | 強い | 風も追い風方向に吹くことが多く、水面も穏やかで全国屈指のイン勝率を誇る。インの信頼度が高い為、人気の選手が飛ぶと思わぬ高配当も。 |
福岡 | 汽水 | 強い | 1マークに発生するうねりの影響が顕著に現れ、ダッシュの助走距離も短いコースのため捲り型の選手に厳しい水面で差しの上手な選手が狙い目。 |
唐津 | 淡水 | 強い | 風が強く吹くことが多い競艇場で、風向きも変わりやすく午前と午後とで別物になることもしばしば。中穴配当が出やすい印象。大村海水普通 |
大村 | 海水 | 普通 | インの勝率が全国で1番といっていいほど高く、堅い決着になりやすい。 番組の構成で荒れる要素は含むが、基本はイン信頼。 |