今回は若松競艇場の特徴やデータ、傾向について詳しく掘り下げて解説していきます。
福岡県北九州市若松区にある競艇場です。
現在のSGレースの基となる、「全日本選手権競争」が初開催された地ということからダービー発祥の地とされています。
SGレースをV10も達成した「艇王」こと植木通彦選手の地元ということで若松競艇場内にはフェニックスホールという植木通彦選手の記念館も設営されています。
次項から若松競艇場の特徴について解説していきます。
若松競艇場の基本情報
若松競艇場の概要
福岡県北九州市若松区にある競艇場で洞海湾と直結した競争水面です。
2008年から通年ナイター開催となり「パイナップルナイター」の名前で開催されています。
周年記念として「全日本覇者決定戦」が行われるなどSGや重賞でもよく舞台にもなっています。
比較的1コースが強い水面で、1コース1着率は61.0%。入着率は85.9%とやや高めの数値となっています。(2020/5/1~2021/4/30集計)
マスコットキャラクターはかっぱをモチーフとした「かっぱ君」とファミリー構成。
なんで河童かというと、若松には大昔に河童がいたとされており近くにある高塔山公園には河童地蔵が祀られ、カッパ伝説のゆかりの地とされているところから取ったものと思われます。
若松競艇場には他にも「艇王」や「不死鳥」と呼ばれた植木通彦選手の地元競艇場ということもあり、若松競艇場内には植木通彦メモリアル館として「フェニックスホール」という功績を讃えた資料館もあり、当時使っていたヘルメットやペラなどが展示されており、子供と一緒にいっても楽しめる競艇場です。
下関競艇場の水面・特徴
コース形状
(引用:ボートレース若松公式サイト-コース情報)
綺麗な長方形に象られた水面で、スタート地点コース幅50m→第1ターンマーク41mと振り幅は9mで標準的なコース形状となっています。
対岸はコース幅85mと十分な距離を取られているため、有利不利の少ないフラットな形状ともいえます。
2ターンマーク側では、ピットから126mとやや長めですが、小回り防止ブイを設置していることから進入隊列は乱れにくい傾向となっています。
2マーク側では他にも、画像左上の切れ目から潮が流入し、満潮時には1マーク側で潮溜まりとなります。
これにより艇が外に流れやすくなる等、海水競艇場ならではの干満差もきっちり受けるコース形状となっています。
水面・風の特徴
水質
日本海と直結し、少し奥まった場所にある洞海湾上にある競艇場で、競争水面で水質は「海水」です。
上述の奥まった場所にあるため水面自体は穏やかですが、冬場の風が強い時季となると水面コンディションも悪くなります。
潮位差は最大1,5m程度となっており、満潮時には1マークを外に膨れやすくなるためインコース有利、干潮時には捲りが効きやすくなるためセンターが有利となります。
また、コース形状で軽く触れましたが2マーク側から潮の流入がある形状となっているため、水の流れができます。
これにより、干潮→満潮に向かう時は追い潮となり、追い風同様の効果をもたらします。
逆に満潮→干潮に向かう場合は向い潮となり向かい風と同等の流れができるため、覚えておくと良いでしょう。
風の特徴
海近くにある競艇場のため風は強く吹くことも多く、遮る建造物等もほぼ無いため風の影響は受けやすくあります。
水質の項で触れましたが、追い潮・向かい潮と重なることで複雑な流れとなるため注意が必要です。
上記の風と潮の流れの組み合わせは基本的には4パターンあり、
・追い潮と追い風
→助走距離の短いインコースでもスピードを乗せてスタートを切れるようになり優位に進めれる
ただし、風が強いor大潮の場合は1マークで膨れやすくなり差し場が生まれるため注意が必要
・追い潮と向かい風
→潮の向かう流れと風がぶつかりあい波立つため、特に1マーク側のターンが難しくなる。
よって、走りなれている地元選手や波乗り巧者が有利となります。
・向かい潮と追い風
→上記同様、潮の流れと風がぶりかり波が立つ。この際は2マーク側が波立つ傾向でここでの抜きが多くなり、モーター機力には注意したいです。
・向かい風と向かい潮
→助走距離の少ないインコースはスピードに乗れずスタートになるため不利になります。
変わってダッシュ勢はスピードに乗れるため有利。干潮に近づくにつれて傾向は強くなります。
もちろん、潮汐によっても影響は変わりますが基本的な部分は抑えておくと良いでしょう。
特に満潮時には水面が風の影響を受けやすいため、スタート展示で水面の状況は目視にて確認することをオススメいたします。
コース別入着率(直近3ヶ月のデータ)
コース | 1着 | 2着 | 3着 | 4着 | 5着 | 6着 |
1 | 60.7 | 16.3 | 8.2 | 5.1 | 4.1 | 5.3 |
2 | 14.0 | 26.5 | 20.1 | 16.0 | 11.2 | 12.0 |
3 | 9.6 | 24.3 | 23.0 | 18.8 | 12.7 | 11.2 |
4 | 9.0 | 18.6 | 18.0 | 19.9 | 19.8 | 14.4 |
5 | 5.9 | 10.6 | 18.0 | 22.8 | 23.3 | 19.2 |
6 | 1.7 | 4.9 | 14.0 | 18.5 | 29.0 | 31.4 |
.(集計期間:2021/3/1~2021/5/31 単位:%)
・2コースの成績も高く、インコースが優勢となっています。
コース別決まり手
コース | 逃げ | 捲り | 差し | 捲り差し | 抜き | 恵まれ |
1 | 95.8 | 0.0 | 0.0 | 0.0 | 4.1 | 0.0 |
2 | 0.0 | 15.7 | 71.5 | 0.0 | 10.5 | 2.1 |
3 | 0.0 | 53.8 | 7.6 | 26.1 | 10.7 | 1.5 |
4 | 0.0 | 44.2 | 27.8 | 21.3 | 4.9 | 1.6 |
5 | 0.0 | 32.5 | 10.0 | 50.0 | 2.5 | 5.0 |
6 | 0.0 | 33.3 | 25.0 | 25.0 | 16.6 | 0.0 |
(集計期間:2021/2/1~2021/4/30 単位:%)
・抜き割合も高めで、水面の状態も加味して予想することは必須といえますね。
枠番別コース取得率
コース | 1コース | 2コース | 3コース | 4コース | 5コース | 6コース |
1 | 99.1 | 0.8 | 0.0 | 0.0 | 0.0 | 0.0 |
2 | 0.2 | 90.4 | 7.4 | 1.1 | 0.2 | 0.2 |
3 | 0.5 | 2.1 | 86.3 | 8.3 | 2.0 | 0.4 |
4 | 0.0 | 1.3 | 2.1 | 82.4 | 9.9 | 4.0 |
5 | 0.0 | 2.3 | 1.3 | 4.3 | 78.5 | 13.4 |
6 | 0.1 | 2.9 | 2.9 | 3.9 | 9.3 | 80.6 |
(集計期間:2021/1/1~2021/3/31 単位:%)
・3コースまでは入れ替わることもあるため、スタート展示は確認しておくのが無難でしょう。
春季のコース別入着率
コース | 1着 | 2着 | 3着 | 4着 | 5着 | 6着 |
1 | 60.7 | 16.3 | 8.2 | 5.1 | 4.1 | 5.3 |
2 | 14.0 | 26.5 | 20.1 | 16.0 | 11.2 | 12.0 |
3 | 9.6 | 24.3 | 23.0 | 18.8 | 12.7 | 11.2 |
4 | 9.0 | 18.6 | 18.0 | 19.9 | 19.8 | 14.4 |
5 | 5.9 | 10.6 | 18.0 | 22.8 | 23.3 | 19.2 |
6 | 1.7 | 4.9 | 14.0 | 18.5 | 29.0 | 31.4 |
(集計期間:2020/03/01~2020/05/31 単位:%)
・春季は穏やかな向かい風傾向だがインコースが主導権。
夏季のコース別入着率
コース | 1着 | 2着 | 3着 | 4着 | 5着 | 6着 |
1 | 57.1 | 18.4 | 7.6 | 7.4 | 4.4 | 4.8 |
2 | 12.7 | 27.0 | 20.0 | 17.2 | 11.6 | 11.2 |
3 | 11.5 | 20.0 | 20.9 | 18.3 | 17.8 | 11.3 |
4 | 12.7 | 19.9 | 18.9 | 18.0 | 15.2 | 15.0 |
5 | 4.5 | 12.0 | 19.9 | 20.6 | 23.6 | 19.1 |
6 | 2.1 | 3.6 | 13.8 | 19.9 | 27.8 | 32.6 |
(集計期間:2020/06/01~2020/08/31 単位:%)
・その分、センター3・4コースの成績が上昇し、3着率は平たく分布。
秋季のコース別入着率
コース | 1着 | 2着 | 3着 | 4着 | 5着 | 6着 |
1 | 60.6 | 15.6 | 8.2 | 5.3 | 6.0 | 4.0 |
2 | 14.0 | 29.0 | 18.0 | 15.5 | 12.2 | 10.9 |
3 | 12.7 | 20.4 | 23.2 | 16.6 | 16.0 | 10.8 |
4 | 9.3 | 19.1 | 21.1 | 19.5 | 16.0 | 14.7 |
5 | 3.1 | 10.1 | 17.3 | 23.0 | 24.4 | 21.9 |
6 | 1.4 | 7.0 | 13.3 | 21.0 | 25.1 | 31.9 |
(集計期間:2020/09/01~2020/11/30 単位:%)
・春季同様、アウトコースには厳しめ。
冬季のコース別入着率
コース | 1着 | 2着 | 3着 | 4着 | 5着 | 6着 |
1 | 58.4 | 18.3 | 8.3 | 7.1 | 4.5 | 3.1 |
2 | 14.2 | 26.6 | 20.4 | 17.6 | 10.8 | 10.4 |
3 | 12.3 | 25.4 | 18.2 | 16.1 | 16.5 | 11.3 |
4 | 10.5 | 15.4 | 24.6 | 18.4 | 18.4 | 12.5 |
5 | 4.14 | 11.1 | 17.7 | 22.1 | 24.1 | 20.7 |
6 | 1.4 | 4.4 | 11.9 | 19.6 | 25.3 | 37.1 |
(集計期間:2020/12/01~2021/02/28 単位:%)
・センターが調子を上げ、3着率が平たくなる夏季と傾向は似通っている
配当データ
~999円 | 20.1% |
1,000円~1,999円 | 24.7% |
2,000円~2,999円 | 11.6% |
3,000円~4,999円 | 13.2% |
5,000円~9,999円 | 14.1% |
10,000円~9,9999円 | 15.7% |
100,000円~ | 0.5% |
まとめ
今回は特徴やデータを基に掘り下げて解説してきましたが、いかがだったでしょうか。
まとめると若松競艇場は、
・基本的にはインが主導権!
・潮・風の影響が強く、追い潮・向かい潮・干満差と注意すべき項目は多い!
・配当データを見ると高配当率はやや高め。水面状況を見てレースを見極めたい。
競艇場名 | 水質 | 風の強さ | 各競艇場の主な特徴 |
桐生 | 淡水 | 普通 | 冬~春は「赤城おろし」が吹き水面が荒れやすい 夏場は穏やかな水面でまくりが決まりやすい。 |
戸田 | 淡水 | 弱い | 水面は年中を通して穏やかだが、コース形式上3コースやカドが有利1号艇の一着率は全国でワーストの所謂「まくり水面」 |
江戸川 | 汽水 | 強い | 強い河口付近に設営されているため全国屈指の難水面。 干満差や風の影響も受けやすく玄人向け |
平和島 | 海水 | 強い | スタンドと1マークまでの幅が狭く1号艇の1着率は最低クラスに低い潮の満ち引きや強いビル風が吹くなど荒れ要素 |
多摩川 | 淡水 | 普通 | 「日本一の静水面」といわれており非常に穏やかな水面。 どの艇が勝ってもおかしくないデータになっており時折高配当も |
浜名湖 | 汽水 | 強い | 全国最大級の水面面積。季節によって風向きが激しく変化する特徴。買い方には工夫は必要で配当は全国的にみても平均辺り。 |
蒲郡 | 汽水 | 普通 | 1マークのバック側が全国一番広く、豪快なターンや展開が見もの。クセは少ないため実力差は強く出る傾向で、配当は平均的。 |
常滑 | 海水 | 強い | 向かい風方向から強い風が吹くことが多く、フライング率が高い。2マークでの逆転も多々あり、中穴配当も出やすい印象 |
津 | 汽水 | 強い | 水面自体は特徴がなく走りやすい形状だが、夏場は季節風、冬場は鈴鹿山脈からの吹き下ろしと強風時には超高配当も。 |
三国 | 淡水 | 強い | 一年を通してスタート地点に強めの追い風が吹く。 そのため、インが主導権を握る傾向が強いが配当は平均的。 |
びわこ | 淡水 | 普通 | 標高が高く気圧が低い影響でダッシュ勢の活躍が目立つ。春~夏は沖から強い風が吹くこともあり、荒れる要素に。住之江淡水弱い |
住之江 | 淡水 | 弱い | 基本はイン有利の水面だが、2マーク付近では強烈な波が発生することが有り、ここでの逆転もしばしば。 |
尼崎 | 淡水 | 普通 | 多摩川と並んで非常に穏やかな静水面。 追い風が吹きやすいこともありイン有利な傾向で堅い決着が多い |
児島 | 海水 | 普通 | 干満差の影響を大きく受けるコースで、満潮時にはイン有利、干潮時にはまくりが決まりやすい傾向。椛島アナの実況が熱い |
丸亀 | 海水 | 強い | 年中風が吹きやすい競艇場、向かい風時にはセンター勢が好成績! |
宮島 | 海水 | 普通 | 干満差が激しく、スタートの難所と言われるほど。走りなれた選手が結果を残す事が多く、当地勝率には注目。徳山海水普通 |
徳山 | 海水 | 普通 | 1号艇の一着率が非常に高く、インコース全体の入着率も高いため固い決着が多い。その分買い方の難易度は高め |
下関 | 海水 | 普通 | 基本的にはインが有利な水面。 しかし横風が強く吹く事が多々あり、高配当が飛び出る場面も。 |
鳴門 | 海水 | 普通 | 防波堤の影響で潮の流れは穏やか。どのコースからも勝負になり、豪快なまくりが決まる場面も多々 |
若松 | 海水 | 強い | 干満差は少ないが、多方面から強い風が吹くことが多いため2マークでの逆転がよく起こり、中穴配当がよく飛び出す印象。 |
芦屋 | 淡水 | 強い | 風も追い風方向に吹くことが多く、水面も穏やかで全国屈指のイン勝率を誇る。インの信頼度が高い為、人気の選手が飛ぶと思わぬ高配当も。 |
福岡 | 汽水 | 強い | 1マークに発生するうねりの影響が顕著に現れ、ダッシュの助走距離も短いコースのため捲り型の選手に厳しい水面で差しの上手な選手が狙い目。 |
唐津 | 淡水 | 強い | 風が強く吹くことが多い競艇場で、風向きも変わりやすく午前と午後とで別物になることもしばしば。中穴配当が出やすい印象。大村海水普通 |
大村 | 海水 | 普通 | インの勝率が全国で1番といっていいほど高く、堅い決着になりやすい。 番組の構成で荒れる要素は含むが、基本はイン信頼。 |